平成最後の新年を迎えて」

  一般財団法人新潟県剣道連盟

    会長 本間 厚太郎

            

新年あけましておめでとうございます。

会員の皆様には平素から何かとご協力を賜っており、改めて御礼を申し上げます。

 昨年中の新剣連諸事業は、情勢の変化に伴う諸規程の改正や新規講習会・大会見直し等多岐に渡りましたが、理事会及び評議員会の承認を経て実施してまいりました。

 その一方、これらの事業運営において不徹底等のご迷惑をおかけ致しまして、心からお詫び申し上げます。これも小職の能力不足が要因であります。しかし、おかげさまで会員各位・加盟団体等のご協力により、おおむね順調且つ適正な運営がなされたと感謝申し上げます。

 事業結果の一例として、年初から豪雪、連日の猛暑、相次ぐ台風襲来・豪雨災害等の異常気象同様に予測不能現象が全国規模大会へ波及したようで、福井国体成年男子が一回戦突破するなど健闘したものの、その前哨戦である北信越国体剣道大会(福井国体予選)では、本国体入賞種目と内外から絶対視されていた成年女子・少年男女とも僅差の二位で出場権を逸しました。本当に「地力はあっても勝負事は分からないもの」と痛感させられました。いずれにせよ各種大会に出場した選手、監督・コーチ等関係者は、献身的な努力と厳しい稽古を積んで頑張ってくれました。この経験を糧に今後とも精進され、捲土重来を期していただきたいと思います。会員の皆様には、温かく見守っていただければ幸いです。

 さて、今年は「平成」という慣れ親しんだ元号も5月から新元号となります。皆様には、それぞれ思い出の多かった30年間と推察されます。一方、新剣連にとって平成20年代は、まさに激震の時期と言えると思います。それは昨今、全国的組織のスポーツ競技団体のみならず、一部、武道団体にもパワハラ・セクハラを含め他種多様な不祥事案が取り沙汰されて社会問題化したのと同様、平成22年に発覚した多額使途不明金事件の発生であります。その際は会員皆様をはじめ多数の関係者にご迷惑とご心配をおかけしたところであります。

 結果的には、関係各位のご支援・ご協力により迅速な事後対応と諸対策
一部役員に権力・権限集中させない任期等の厳格化チェック機能の強化法人化による適性且つ透明性の確保等)を講じて健全な新剣連として現在に至っております。これら渦中の人達に類似する傾向として、長期役員職在任や立場・肩書き・高段位取得等により、いつのまにか「錯覚」に陥り

  • 「目標・向上心」「野心・思惑」
  • 「意欲」「欲望・野望」

へ変貌する人が多いように思われます。これらを踏まえて新剣連の引き締めとともに、私ごとで恐縮ですが「体力・気力の低下」はもとより、就任以来賜っている「会長不適格者」とのご忠告を真摯に受け止め、組織への影響がこれ以上及ばないよう身を処したいと改めて年頭に誓いました。幸い新元号月と新剣連役員改選年月が重なります。しっかりとした新体制下でスタートできるよう適任者の選出・推薦を関係各位にお願いしているところであります。

 今年も本県の実情と会員の要望に応じた諸対策を推進しなければならないと思っております。皆様方のご理解と号協力をお願い申し上げます。
 結びに、剣道は人間形成の道などと唱える前に、社会基盤である地域、職場、家庭と支え合う社会の常識ある一員としての剣道人でありたいものです。会員皆様にとって良い年でありますようご祈念申し上げ、年頭のご挨拶と致します。