会場:リュージョンプラザ上越

令和5年度 六・七・八段受審者講習会の開催報告

 「高田城址公園観桜会」開催中の4月2日(日)、上越市のリージョンプラザ上越、メインアリーナにおいて、大阪から範士八段石塚美文講師と教士八段愛甲和彦講師、新剣連の教士八段山田義雄講師と教士八段高橋直志講師の4人の講師を迎え受審者講習会を開催しました。

 全体開講式後、石塚講師から本講習会のレジュメをいただき「剣道理論及び稽古法について」と「審査の心得・稽古の留意点」についての講話をいただきました。特に「審査の心得・稽古の留意点」については臨場感のあるご指導を賜りました。

高橋講師指導の準備運動終了後、六・七・八段受審者ごと各会場に分かれて六段受審者は高橋講師、七段受審者は山田講師、八段受審者は石塚講師、愛甲講師の下での実習となりました。

【午前の実技内容】

 各受審者会場とも模擬立合いを実施し、各組終了後に講師から一人ひとりの受審者に指摘やあるべき在り方の指導を行っていただきました。

【午後の実技内容】

 各受審者会場とも審査形式で模擬審査(講師による評価表で評価)、最後に受審時のポイントを石塚講師から示範指導をいただきました。

【まとめ】

 模擬立会での講師の的確なアドバイスは、これからの稽古に活かされ昇段審査に結実するものと期待しております。

  八段受審者会場においては、石塚講師、愛甲講師に終始、受審者に寄り添った事細かな指摘、指導していただきました。講師の示範つきの誠心誠意の指導をいただきました。講師の熱意あるご指導に心から感謝申し上げます。
また、受講されました先生方には今講習で得ましたものを日頃の稽古に活かしていただき合格を目指して修練していただきますよおう願い申し上げます。

 おわりに、運営にご協力をいただきました上越市剣道連盟の先生方に紙面をお借りしまして厚くお礼を申し上げます。ありがとうございました。
余談ではありますが、ご存知のとおり石塚先生は元大阪府警剣道師範でありますし、元全日本選手権者でもあります。愛甲先生は現在大阪府警の剣道師範であります。先生方を送迎中、車中で以下ようなお話をして下さいました。
 大阪府警には府警二代目の剣道師範で長谷川寿先生(新潟県北蒲原郡加治川村出身・新発田中学現新発田高校・京都武専・範士九段)がおられました。また大阪府警剣道師範斎藤正利先生(新潟県北蒲原郡安田町出身・新発田中学現新発田高校・京都武専・範士九段)もおられ、二人とも新潟出身の先生でありました。両先生には沢山の稽古をいただきましたし剣道家の剣道でした。

お二人の先生は二歳違いの同門の先輩、後輩です。長谷川先生は後輩なのですが先に大阪府警の剣道指導者を拝命したとのことです。教職でありました齊藤先生を長谷川先生は府警にお誘いしたのだそうです。長谷川先生は先に師範になられますが齊藤先生を先輩として奉り、大切にしておられたとのことでした。その礼儀は剣道を学ぶ私共のお手本であったとのことです。稽古をお願いしいてると「頂戴」と褒めてくれる両先生であったとのこと。新潟の地に入り、感慨深げに両先生を偲ぶように石塚範士はお話しして下さいました。

お話をお聞きし先人の教示を身の奥にいただきました。

        審査・講習委員長  遠山正宣